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股関節疾患者の方へCONCEPT

股関節疾患について③

 今回は、「しゃがむ、立つ、歩く際の骨盤と大腿骨の動き」「効果的な水中ウォーキング」
 について触れていきます。

骨盤と大腿骨の動き
-しゃがむ・立つ動作ー

 しゃがむ時に、股関節と膝関節を曲げます。その際、座骨が開き、大腿骨は少し外旋するように動くと関節はスムーズに動いてくれます(写真②)。しゃがむ時に股関節を内旋すると、不自然な捻りが入り股関節を摩耗しやすくなります。女性は、しゃがむ際に、どうしてもスカートをはいている習慣が身についている為か、無意識に膝をインしているのかもしれません。最近は、女性もレギンスなどパンツルックが増えたもののしゃがむ時、座っている際に足元は開いているのに膝をインしている場面をよく目にします。

(写真②)
(写真③)

立つときは、股関節、膝関節が伸び座骨は閉じています(写真③)。逆に座骨を閉じたまましゃがむと膝がつま先より前に出て腰や股関節を痛めやすくなります。
 変形性股関節症の方の多い症状として、股関節屈曲・伸展・外転・内転・外旋・内旋と全可動域が狭くなります。それに伴い、特に中臀筋・梨状筋・内転筋・腸腰筋も硬くなります。屈曲時に可動域制限と痛みを避けることから、代償動作として屈曲を避け座骨を閉じたまましゃがんだり、逆に立っている時に座骨が開いて寛骨が内側に向き前傾となり、臀筋や骨盤底が常に緩んでいる姿勢も多いです。それは、大腿骨頭のかぶりを深くするための防衛反応とも言われています。どの部位であっても関節に変形が起こると、本来の骨の動きと逆の動きになってしまうことがあります。

-歩く動作ー

 足が持ち上がる際に座骨は前に、ASIS(上前腸骨棘)は、後ろに車輪のように寛骨がローテーションするため、大腿骨も屈曲しやすく衝突を防ぎ脚が持ち上がりやすくなります(写真④)。逆に座骨を後ろに残したまま歩こうとすると寛骨が前に傾き、大腿骨の拳上も衝突しやすくなります(写真⑤)。しかし、疾患者にはこのように歩いている方が多いです。
また寛骨と大腿骨を一緒に上げるという誤った動きが習慣(写真⑥)になってしまう方も多いです、左右の寛骨のローテーションがスムーズにいかないため、仙骨と腸骨の関節(仙腸関節)に痛みや凝りを感じます。

(写真④)寛骨が車輪
(写真⑤)座骨を後ろに残したまま
(写真⑥)腸骨と大腿骨を一緒にあげる















水中ウォーキング

 体幹トレーニングや脊柱の回旋を目的としたウォーキングはお勧めです。上記の写真⑥のように寛骨と大腿骨が一緒に上がるという癖があると人は、骨盤や脊柱にゆがみが出てくるため、写真⑦のような、腰部からの体側のストレッチのウォーキングはお勧めです。歩く動作は、2枚の寛骨が車輪のように動くため、脊柱の回旋を伴います。写真⑧のように脊柱の回旋回や腰部の強化もお勧めです。かかと、つま先立ちでバランスをとる(写真⑨)のような体幹のトレーニングも有効です。

(写真⑦)
(写真⑧)
(写真⑨)














まだまだ効果的な水中ウォーキングのバリエーションは、数多くありますが、ほんの一例をご紹介しました。
 日常動作の繰り返しの中で、本来の動きと逆に動いてしまうことが習慣になると、腰はそり易くなったり、大腿骨頭と寛骨臼蓋外縁が接触し摩耗しやすくなる可能性が高まります。座骨が真下にローテーションするようなイメージで大腿骨を屈曲すると腹圧がかかり、腰にも股関節にも優しい動きを可能にします。高く足を上げることよりも、小さい動きでも良いので、本来の寛骨と大腿骨の動きを再教育することが進行を遅らせることにつながると私は考えています。
 引用: プロメテウス解剖学アトラス第2版

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